IHGリワードクラブは、中国のホテルで変動的な特典宿泊ポイントの提供を昨年4月の終わりに開始しました。
もともとIHGリワードクラブは2018年に変動制への移行を発表し、2019年に導入する予定でした。
しかし、変動制への移行はこれまで延期されていましたが、まず中国のIHGリワード参加のホテルでポイントの変動制の導入を開始しました。
その後、IHGリワードクラブではこの変動制を他の国や地域にも拡大しています。

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実際のIHGリワードクラブの変動制のポイント設定
現在、IHGリワーズクラブは、この変動制をベトナムや一部のアメリカ、ヨーロッパのいくつかの都市に拡大しています。
実際にホテルのポイントによる滞在時におけるポイント数を調べてみると
一例としてポイント数12,500ポイントで対座できるホテルが4段階のポイント数になり、最大ポイント数は30,000ポイントになっています。
新型コロナウィルスの影響でポイント数が下がっている可能性もありますので、通常のポイント数が12,500ポイントではない可能性があり、そうなると変動制で今よりも少ないポイント数で滞在できる可能性もあります。
対象地域は中華圏をはじめ、ヨーロッパやアメリカ、アジア各地域に拡大し東京もその中に含まれています。
実際に調査したホテルでは、17,500ポイントがスタンダートなポイント数になり、そういったホテルも12,500ポイントから30,000ポイントまでのポイント差がありました。
これがIHGリワードクラブの会員に与える影響
傾向として、今のホテルでは最大ポイント30,000ポイントで滞在する日は多くはなく自由に滞在を考えられる方にとってはお得に滞在できる可能性があります。
しかし、休日が暦通りの方は高いポイント数が必要になり、実際にはポイントの価値が低下します。
ポイント数は、需要の少ない日には安く、休日やその他の旅行のピーク時には高くなる場合があります。
実際に今回の発表では「必要なポイント数は、客室予約のキャッシュレートと同じように上下に変動する」と述べています。
これはホテルが好きなときにいつでも特典の宿泊ポイント数を設定できることを意味し、需要、ピーク旅行期間、および有料滞在にかかる費用などの要素に基づいてポイント数を変更することができます。
ただし、短期的には、ほとんどのポイントを使った無料宿泊は以前と同じか、実際には北米とヨーロッパで値下がりしたことがわかります。
この記事では、IHGリワードクラブの変動制への移行がポイント設定にどのように影響したかを見て、これが将来の価格設定にどのように影響する可能性があるかについて説明します。

現状でのポイント数に関して
IHGリワードクラブが5月に中国を対象に変動制を導入したとき、ほとんどのホテルが導入前のポイント数を維持、もしくは下回っていました。
発表では中華圏のホテルの65%がポイント数を下げたこと、一部のホテルは1泊あたり30,000ポイントも値下げしたといわれています。
これが世界の他の場所のホテルにも当てはまるかどうかを確認するために、北米とヨーロッパの人気のある物件でいくつかのテストを実行し、価格設定への影響を調べました。
各テストでは、2020年9月15日、2020年10月24日、2020年12月31日(大晦日)、および2020年1月20日の3つの異なる日付のホテルの料金を調べました。
アメリカでのダイナミックアワードナイト料金
アメリカには、インターコンチネンタルニューヨークタイムズスクエアなどの旗艦物件を含む、何千ものIHGリワードクラブ傘下のホテルがあります。アメリカのIHGリワードクラブで最も人気のあるいくつかのホテルでポイント数がどのように変更されたかを以下に表示します。
ニューヨーク市
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
インターコンチネンタルニューヨークタイムズスクエア | 70,000 | 70,000 | 利用不可 | 40,000 |
インターコンチネンタルニューヨークバークレー | 45,000 | 40,000 | 47,500 | 60,000 |
キンプトンエヴェンティホテルニューヨーク | 70,000 | 70,000 | 利用不可 | 40,000 |
キンプトンミューズホテルニューヨーク | 40,000 | 40,000 | 利用不可 | 40,000 |
シカゴ
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
インターコンチネンタルシカゴマグニフィセントマイル | 利用不可 | 25,000 | 20,000 | 20,000 |
キンプトンホテルアレグロシカゴ | 利用不可 | 22,500 | 20,000 | 20,000 |
キンプトングレイホテルシカゴ | 50,000 | 25,000 | 25,000 | 42,500 |
キンプトンホテルモナコシカゴ | 50,000 | 27,500 | 27,500 | 20,000 |
ロサンゼルス
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
インターコンチネンタルロサンゼルスダウンタウン | 60,000 | 60,000 | 利用不可 | 60,000 |
キンプトンホテルパロマービバリーヒルズ | 60,000 | 60,000 | 60,000 | 60,000 |
キンプトンホテルウィルシャーロサンゼルス | 60,000 | 60,000 | 60,000 | 60,000 |
ホテルインディゴロサンゼルスダウンタウン | 55,000 | 55,000 | 55,000 | 55,000 |
ヨーロッパでのダイナミックアワード価格
アメリカと同様に、キンプトンはヨーロッパの主要都市で大きな存在感を示しています。ヨーロッパでの変更を正式に発表していませんが、ヨーロッパの一部の都市では価格の変動が見られます。
ロンドン
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
インターコンチネンタルロンドンパークレーン | 70,000 | 70,000 | 利用不可 | 70,000 |
キンプトンホテルフィッツロイロンドン | 70,000 | 70,000 | 利用不可 | 70,000 |
ホテルインディゴロンドンタワーヒル | 50,000 | 50,000 | 50,000 | 50,000 |
インターコンチネンタルロンドンO2 | 45,000 | 利用不可 | 45,000 | 45,000 |
パリ
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
インターコンチネンタルパリルグラン | 利用不可 | 70,000 | 利用不可 | 70,000 |
ホテルインディゴパリオペラ | 55,000 | 55,000 | 利用不可 | 55,000 |
インターコンチネンタルホテルパリアベニューマルソー | 60,000 | 60,000 | 利用不可 | 60,000 |
ホリデイ・インパリモンマルトル | 30,000 | 30,000 | 30,000 | 30,000 |
ブダペスト
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
インターコンチネンタルブダペスト | 25,000 | 22,500 | 25,000 | 22,500 |
ホリデイインブダペストブダオロス | 10,000 | 10,000 | 利用不可 | 10,000 |
ベルリン
ホテル | 2020年9月15日 | 2020年10月24日 | 2020年12月31日 | 2021年1月20日 |
リージェントベルリン | 35,000 | 32,500 | 42,500 | 32,500 |
インターコンチネンタルベルリン | 20,000 | 20,000 | 22,500 | 12,500 |
ホテルインディゴベルリンイーストサイドギャラリー | 17,500 | 17,500 | 利用不可 | 25,000 |
クラウンプラザベルリンポツダムプラッツ | 32,500 | 12,500 | 20,000 | 12,500 |
東京
東京も平日と週末ではポイント数に違いがあります。
今のところ確認した中では、最低ポイント数と比較して、最大ポイント数は30%程度の開きがあります。

調査結果の概要
変動制の導入はアメリカとヨーロッパの両方で存在するようですが、アメリカの主要都市ではより明白な結果となりました。
たとえば、ニューヨーク市とシカゴでは、特定のホテルの価格が20,000ポイント単位で変動する可能性があることがわかりました。
傾向的にはやはり旅行のピーク日、週末、祝日は一般的に高くなりましたが、平日の滞在などのオフピーク時には低くなりました。
ヨーロッパは特に興味深いものでした。ロンドンやパリなどの西ヨーロッパの都市では料金にほとんど差がありませんでしたが、ベルリンやブダペストなどの中央ヨーロッパの都市は、どちらもアメリカと同様にポイント変動が大きい結果となりました。
たとえば、クラウンプラザベルリンポツダムプラッツでの1泊は、1泊あたり12,500〜32,500ポイントでした。
変動制導入後のポイント数
一部のホテルで全体的に大幅なポイント数の減少も見られます。
たとえば、インターコンチネンタル フランクフルトのポイント数は、多くの日付で1泊あたりわずか20,000ポイントになっています。
以前に滞在したときはフランクフルトの中心部から離れていて、中央駅からも離れているライン川沿いのこのホテルはインターコンチネンタルホテルの中でも45,000ポイントで滞在できるホテルでしたが、この結果を見ると現在のレートが以前のレートの半分以下であることがわかります。
同じことがインターコンチネンタルニューヨークバークレイズにも言えます。
このホテルの今までのポイント数は1泊あたり70,000ポイントでした。
現在、少なくない日にちで1泊あたり40,000ポイントというポイント数になっています。
このホテルは1泊40,000円以上はしますので、40,000ポイントは非常にお得です。
実際に他のホテルに関しても今までより少ないポイント数で滞在できるホテルが多くなっているのは、会員にとっては非常に良いことになります。
ただし、この設定が新型コロナウィルスの影響による需要減少のための設定になっている可能性もあり、通常になったときの価格設定ではないことも考慮する必要があります。
まとめ
以前、ポイント数を調べたときには変動制とは行っても、それほど大きなポイント数の違いはありませんでした。
その時は他の変動制を導入しているヒルトンオナーズなどと比較すると、ポイント数の幅は少ないことがわかりました。
しかし、徐々に変動するポイント数の幅は大きくなってきているようです。
今後のことを考えると、平日に滞在することが多いビジネスマンなどには今回の変動制は恒久的にメリットがあると思います。
ヒルトンオナーズやマリオットと同様に、これら平日のポイント数は、通常の特典ポイント数と同じかそれ以下になると思います。
ただし、ピークの日に旅行する人は、同じホテルを予約するためにより多くのポイントを支払うことになる可能性は大きくポイントの価値を損なうことになります。
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