ビジネスクラスまたはファーストクラスでの世界一周旅行は、多くの旅行者にとって単なる夢にすぎません。
金額もお得な設定ですが、それでも金額は高く気軽に実行に移す様な金額ではありません。
世界一周旅行はアライアンスと総マイル数、座席の種類によって違います。
スターアライアンスの世界一周を例にとると、確か10年ほど前にはビジネスクラスの29,000マイル以内で50万円台で行くことが出来ましたが、今の価格で50万円台はプレミアムエコノミーになります。
ビジネスクラスでは70万円以上となって、10年前と比較すると20%ほど価格が上昇しています。
座席の種類 | 29,000マイル以内 | 34,000マイル以内 | 39,000マイル以内 |
エコノミークラス | 358,900円 | 422,700円 | 494,600円 |
プレミアムエコノミークラス | 553,800円 | 632,300円 | 734,800円 |
ビジネスクラス | 705,500円 | 822,000円 | 958,900円 |
ファーストクラス | 1,141,000円 | 1,344,000円 | 1,504,800円 |
この世界一周に関してマイルを使った特典航空券を利用する方法もあります。
マイルを使った世界一周に対応できる航空会社は何社かあり、その中のひとつが日本の航空会社であるANAになります。
実際に世界一周旅行を計画するとわかるのですが、大まかの旅程に関してはスターアライアンスが提供しているスターアライアンス Book & Fly ツールを利用することによって路線の検索とマイル数の計算が出来ます。
しかし、細かい部分での確認と調整が必要なので、その部分は電話などでの確認になります。
その点でもANAが対応していることは心強いと思います。
ANAのマイルを使って世界一周旅行を行う場合にビジネスクラスで170,000ポイント、ファーストクラスで260,000マイルで行うことが出来ます。
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世界一周航空券に関しては座席クラスとマイル数によって金額が変わることは前述しました。
エコノミークラスの29,000マイルでは358,900円か、もしくはANAのマイルで考えると120,000マイルになります。
金額的には十分魅力的ですが、世界一周を考えた場合にはビジネスクラス、またはファーストクラスでの予約が前提になると思います。
旅程によっても違いますが約2週間ほどで25,000マイル以上移動する場合は、移動しているときにも十分な休息が必要になります。
それとビジネスクラス以上であれば空港でラウンジを利用することも出来ます。
どちらも疲労を抑えて快適な旅行を行うことを考えると重要になる要素になり、それが有料の場合はエコノミークラスの約35万円がビジネスクラスでは約70万円を2倍の設定になりますが、マイルを使った特典航空券ではANAの場合エコノミークラスで120,000マイル、ビジネスクラスで170,000マイルとわずか50,000マイルしか違いはありません。
そういった意味でも特典航空券を利用する場合にはビジネスクラス以上がお勧めです。
ANAマイレージクラブは、スターアライアンスの航空会社で世界一周チケットを予約するのに最適な航空会社です。
日本の会員はANAのマイルにポイントやクレジットカードで集約する事が簡単にできます。
ANAの特典航空券で世界一周をする場合には大まかに次のようなルールがあります。
マイル数の設定に関しては非常にシンプルです。
フライトマイル数が多いほど、チケットの価格が高くなります。
特典航空券の料金は次のとおりです。
ANAの特典航空券に関しての欠点の1つは、スターアライアンスパートナーのほとんどに燃料サーチャージの追加料金が発生することです。
ただし、現状では原油価格が下がっていますのでANAを含めて燃料サーチャージはほとんどかかりません。
ありがたいことに、ユナイテッドおよびANAのフライトはこれの対象外であり、多くの航空会社は非常に合理的な追加料金を設定しています。
ANAで予約する利点は、旅程が短いほどマイルが少なくて済み、スターアライアンス参加している航空会社が最も多いため、最も多くの航空会社のパートナを利用して旅程をと目的地を選択できることです。
ANAでは、やや厳格なルーティングルールにもかかわらず、可能な限り少ないマイルで行きたい都市へのフライトを予約できます。
ANAマイレージクラブで途中降機の回数も最大限8か所の経由地を選択できます。
一見少ないように思うかもしれませが、2週間弱での旅程を考えると十分な回数になります。
世界一周を考えた場合にルートを考えることは非常に時間もかかり、労力も必要になります。
どこに行きたいかというおおまかな考えがあると思いますが、スターアライアンスの航空会社でルートを計画する必要があります。
最初に考えることは、東に行くか西に行くかを決めることです。
個人的には時差の負担が少ない西回りをお勧めします。
同じ29,000マイル以内で両方のルートの一例を記載します。
西回りの場合は東京を出発して(地方空港でもマイル数は問題ありません。)
区間1 /ストップオーバー1:成田空港からバンコク–ANA
区間2 /ストップオーバー2:バンコクからパリ–タイ国際航空
区間3 /ストップオーバー3:パリからニューヨーク–ユナイテッド航空
区間4 /ストップオーバー4:ニューヨークからロサンゼルス–ユナイテッド航空
区間5 /ストップオーバー5:ロサンゼルスからニューヨークのオーランド–ニュージーランド航空
区間6 /ホーム:オーランドから東京-羽田(HND)– ニュージーランド航空
区間1 /ストップオーバー :東京-羽田-シドニー(SYD)– ANA
区間2 /ストップオーバーなし:シドニー-サンフランシスコ(SFO)–ユナイテッド航空
区間3 /ストップオーバー:サンフランシスコ-シカゴ-オヘア(ORD)–ユナイテッド航空
区間4 /ストップオーバー:シカゴからニューヨーク(LGA)–ユナイテッド航空
区間5 /ストップオーバー:ニューアーク(EWR)からフランクフルト(FRA)–ユナイテッド航空
区間6 /ストップオーバー:フランクフルトからプラハ(PRG)–ルフトハンザ
区間7 /ストップオーバー:香港から東京-羽田(HND)– ANA /ストップオーバー3:プラハからイスタンブール(IST)–トルコ航空
区間8 /ストップオーバー:イスタンブールからシンガポール(SIN)–トルコ航空
区間9/ストップオーバー:シンガポールから香港(HKG)–シンガポール航空
区間10 /ホーム:香港から東京-羽田(HND)– ANA
西回りの旅程は札幌や福岡から出発しても29,000マイル以内になります。
合計で29,000マイルのフライトで特典航空券に170,000マイルのANAマイレージクラブマイルが必要になります。
各フライトがビジネスクラスであることを考えれば、非常にお得な内容です。
ANAで世界一周を予約する実際の方法は複雑そうに見えます。
しかし実際にはそれほど難しくありません。
これらのチケットをオンラインで予約することはできないため、スターアライアンス検索ツールを使用して、個々のフライトの特典スペースを見つけ、日付とフライト番号を書き留めてから、ANAに電話してチケットを予約する必要があります。
電話は非常に時間がかかりますが、親切に対応してもらえると思います。
その際に検索ではわからない乗り換え時間がその空港に適切か?、他に良い時間帯がないかなどはアドバイスをもらえるので、初めての方でもある程度の旅程が決まっている場合は空席状況を調べながら席を確保していきますので、ほとんどお任せになります。
実際に特典航空券を利用した世界一周を考えてみたいと思います。
今回の旅程は
成田空港~タイのバンコク~フランスのパリ~アメリカのロサンゼルス、ラスベガスを回ってサンフランシスコから帰国するルートになります。
この旅程では20,000マイル以下になりますので、ビジネスクラスの世界一周では115,000マイルになります。
ビジネスクラスで115,000マイルがかかる20,000マイル以内の特典航空券を予約することが可能ですが、ファーストクラスの世界一周が180,000マイルなので保有するマイルに余裕があればファーストクラスでも良いと思いましたが、残念ながらこの旅程では2つはファーストクラスさえ提供していないので、それは除外しました。
全体として、19,992マイルになりました。
この旅程で本当はラスベガスから帰国はロサンゼルス経由が本当の希望でしたが、それでは20,000マイルを超えるので、近いサンフランシスコにしました。
どうしてもロサンゼルスを経由して帰国したい場合はレンタカーを利用して陸路を行くか、国内線を購入、もしくは違う予約で特典航空券を利用するとロサンゼルス経由で帰国することができます。
これらの地上での移動や国内線を利用した場合は、飛行距離の合計にはカウントされません。
たとえば、ロサンゼルスからニューヨークに飛ぶだけで2,000マイル以上の節約がかのうで、その分特典航空券に必要なマイルを減らすことができます。
変更については、この特典航空券の日にちは無料で変更できますが、航空会社やルーティングを変更することはできません。
上記で参照したANAWebサイトのFAQを次に示します。
- ラウンドザワールドの旅程の場合、必要なマイレージは、旅程全体の基本セクターの総マイレージに基づいて計算されます。(計算には陸上輸送部門は含まれていません。)
- 大西洋と太平洋の両方を一度通過するには、フライトを使用する必要があります。
- 旅程の飛行方向は、東から西または西から東でなければなりません。バックトラックは許可されていません。
- 出発地点と最終帰国地点の間で最大8回の立ち寄りが許可されています。(ヨーロッパ内では最大3回のストップオーバーが許可され、日本国内では最大4回のストップオーバーが許可されます。)
- 出発国に戻るための最後の国際線の出発日は、旅程の最初の国際線の出発から少なくとも10日後でなければなりません。
例:10月1日に日本を出発する場合、10月1日+ 10日= 10月11日となります。したがって、日本への復路便は10月11日以降である必要があります。- 最大12のフライトセクターに加えて、旅程には最大4つの地上輸送セクター(同じ都市の異なる空港間の旅行を含む)を含めることもできます。
ANAマイレージクラブの世界一周チケットは、マイルとポイントの利用方法として最高にお得な情報の1つであり、マイルの価値を最も高める方法のひとつになります。
ANAマイレージクラブのシステムには、今でもさまざまな特典航空券のお得な路線があり(今のところ)、その中でも世界一周特典航空券は間違いなく最もマイル価値の高い航空券になります。
ANAのマイルを使ったファーストクラスとビジネスクラスの往復特典航空券も素晴らしいですが、残念ながら国際片道のフライトは許可されていません。
ANAを利用した世界一周の経験はかなり快適で、その時の燃料サーチャージは高額でしたが、法外なものではありませんでした。